マラソンのカーボローディングが失敗する主な原因|食べ過ぎを避けて本番のエネルギーを整える!

マラソンのカーボローディングが失敗する主な原因|食べ過ぎを避けて本番のエネルギーを整える!
マラソンのカーボローディングが失敗する主な原因|食べ過ぎを避けて本番のエネルギーを整える!
食事・栄養・サプリ

マラソン前にカーボローディングを行ったのに、体が重くなった、お腹が張った、レース中に下痢をした、期待したほど後半の失速を防げなかったという経験を持つランナーは少なくありません。

こうした失敗は炭水化物そのものが悪いのではなく、実施する期間、摂取量、食品の選び方、水分との組み合わせ、練習量の落とし方などが噛み合っていないことによって起こる場合が大半です。

カーボローディングは前日にパスタやご飯を大量に食べるイベントではなく、レース前の数日間にトレーニング負荷を抑えながら炭水化物の割合を計画的に高め、筋肉や肝臓に蓄えられるグリコーゲンを充実させる食事戦略です。

正しく準備してもマラソン後半の失速を完全に防げるわけではなく、当日のペース、気温、給水、レース中の糖質補給、筋持久力も結果を左右するため、カーボローディングだけを成功や失敗の原因と決めつけない視点も必要です。

ここではマラソンのカーボローディングが失敗する原因を症状別に整理し、食べる量の考え方、前日までの進め方、食品の選び方、胃腸トラブルが出た際の立て直し方まで、一般ランナーが再現しやすい形で紹介します。

マラソンのカーボローディングが失敗する主な原因

カーボローディングの失敗は、糖質が不足したケースだけを指すものではありません。

必要以上に食べて胃腸へ負担をかけた場合、脂質や食物繊維まで増やして消化を遅らせた場合、水分を急激に取り過ぎた場合も、スタート時の不快感やレース中のトラブルにつながります。

さらに、食事を整えても直前まで強度の高い練習を続ければグリコーゲンが消費され、反対にまったく体を動かさず普段の食事へ大量の炭水化物を上乗せすれば、必要以上の満腹感や体重増加を招きやすくなります。

まずは自分の症状が量、食品、タイミング、練習、給水のどこから生じたのかを切り分けることが、次のレースで同じ失敗を繰り返さないための出発点です。

前日だけのドカ食い

最も多い原因は、レース前日の夕食だけで炭水化物を一気に詰め込もうとする方法であり、短時間で食事量を増やすほど胃に食べ物が残りやすく、睡眠の質や翌朝の食欲まで乱れやすくなります。

筋グリコーゲンを十分に蓄えるには食べた瞬間に貯蔵が完了するわけではなく、炭水化物を消化して吸収し、グリコーゲンへ合成する時間が必要になるため、前日の夜だけに集中させるよりもレース前の三食と間食へ分散する方が現実的です。

夕食で大盛りのパスタ、ピザ、デザートをまとめて食べると、糖質だけでなく脂質や総エネルギーも過剰になり、腹部膨満感、胸焼け、喉の渇き、寝つきの悪さが起こることがあります。

前日は満腹になるまで食べる日ではなく、朝食から主食をやや増やし、昼食と間食にも分け、夕食は早めの時間に消化経験のある量で終える日と考えると失敗を減らせます。

すでに夕食で食べ過ぎた場合は、追加の夜食で帳尻を合わせようとせず、翌朝の胃の状態を見ながら消化しやすい食品を少量ずつ取り、スタート直前まで固形物を詰め込まないことが大切です。

必要量の計算違い

カーボローディングでは炭水化物を増やす必要がありますが、曖昧な感覚で普段の食事へ主食や菓子を上乗せすると、想定より少なくなる場合と、反対に食べ過ぎる場合の両方が起こります。

スポーツ栄養に関する共同見解では、九十分を超える持久系競技に向けた方法として、レース前の三十六時間から四十八時間に一日あたり体重一キログラムにつき十グラムから十二グラム程度の炭水化物を取る目安が示されています。

ただし、体重六十キログラムなら六百グラム以上という計算結果を初めて見て、その数字を無理に達成しようとすると、普段の摂取量との差が大き過ぎて胃腸が耐えられないことがあります。

ガイドラインの数値はすべての市民ランナーへ機械的に当てはめるノルマではなく、レース時間、体格、日頃の食事、消化能力、既往症、これまでの実践結果を踏まえて調整すべき目安です。

初めて実施する人は、練習期のロング走前に主食量と間食量を記録し、食後の張り、翌朝の排便、走り始めの重さを確認しながら、自分が無理なく消化できる上限を探る必要があります。

食事全体への上乗せ

炭水化物を増やす際に普段と同じ量の脂質、たんぱく質、副菜を維持したまま、さらにご飯、パン、麺、菓子を追加すると、総食事量が大きくなり過ぎて失敗しやすくなります。

カーボローディングの基本は、食事全体を際限なく増量することではなく、練習量を落とす期間に合わせて脂質や食物繊維の多い料理を控え、食べられる容量の中で炭水化物が占める割合を高めることです。

いつもの定食に大盛りご飯と菓子パンを追加するより、揚げ物を焼き物へ替える、マヨネーズや濃厚なソースを減らす、副菜の量を少し調整するなど、他の要素と入れ替える方が胃腸への負担を抑えられます。

たんぱく質を完全に抜く必要はありませんが、大きなステーキや脂の多い肉を主役にすると、主食を十分に取れないうえに消化へ時間がかかるため、魚、鶏肉、卵、豆腐などを食べ慣れた量で添える方法が適しています。

食べた品数の多さではなく、炭水化物量、消化のしやすさ、翌朝に胃が空いている感覚を基準に組み立てると、単なる食べ過ぎとカーボローディングを区別しやすくなります。

脂質の多いメニュー

パスタ、ラーメン、ピザ、カレー、菓子パンは炭水化物を含むためカーボローディング向きに見えますが、調理法や具材によっては脂質が多く、胃から腸へ移動する速度が遅くなりやすい食品です。

クリームソースのパスタ、大量のチーズを使ったピザ、背脂の多いラーメン、カツカレーなどを食べると、主食由来の糖質と同時に多量の脂質を取ることになり、胸焼けや胃もたれが翌朝まで残る可能性があります。

同じ麺類でも、具の少ないうどん、脂の少ない和風パスタ、シンプルなそばなどでは負担が異なりますが、そばは食物繊維が比較的多いため、お腹が敏感な人は自分の経験を優先して選ぶ必要があります。

外食では料理名だけで糖質量を判断せず、油、バター、チーズ、クリーム、揚げ物、辛い調味料がどの程度含まれるかを確認し、レース前だけ特別な大盛りメニューへ挑戦しないことが重要です。

炭水化物を効率よく増やすには、白米、食パン、うどん、餅、バナナ、カステラ、低脂質のシリアル、スポーツドリンクなどを食事と間食へ分ける方が、脂質を抑えながら必要量へ近づきやすくなります。

食物繊維による胃腸負担

健康的な食生活では玄米、全粒粉パン、豆類、きのこ、海藻、野菜、果物などが役立ちますが、レース直前に食物繊維を急増させると、便の量、腸内発酵、ガス、腹部の張りが増える場合があります。

普段は白米を食べている人が、カーボローディングだからと玄米やオートミールを大量に食べたり、ビタミン補給を意識してサラダや果物を何皿も追加したりすると、炭水化物量より先に胃腸の処理能力が限界へ達することがあります。

乳糖に弱い人が牛乳やヨーグルトを増やす、糖アルコールを含む菓子や飲料を取る、発酵しやすい食品を大量に食べることも、腹痛や下痢につながり得るため注意が必要です。

レース前の一日から二日だけ低残渣に寄せる方法は、野菜を完全に排除することではなく、皮や種の多い食品、生野菜の大盛り、豆料理などを減らし、加熱した少量の野菜や食べ慣れた汁物へ置き換える考え方です。

便秘を恐れて食物繊維を急に増やすのも逆効果になることがあるため、排便リズムはレース週だけで整えようとせず、普段の水分、睡眠、朝食、運動習慣から安定させておく必要があります。

水分調整のずれ

グリコーゲンが体内へ蓄えられる際には水分も一緒に保持されるため、カーボローディング中に体重が増えること自体は必ずしも失敗を意味せず、数値だけを見て食事や水分を急に減らすと準備を崩すことがあります。

一方で、体重増加を恐れず水を大量に飲めばよいわけではなく、短時間に過剰な水分を摂取すると胃が揺れる感覚、頻尿、睡眠の中断、体内のナトリウム濃度低下などの問題につながる可能性があります。

喉が渇いてから一気に飲むのではなく、尿の色、気温、発汗量、食事に含まれる水分を見ながら一日を通して少しずつ取り、塩分も普段の食事の範囲で極端に減らさないことが基本です。

前夜にスポーツドリンクを何リットルも飲む、朝に水だけを大量に飲む、塩分の多い外食で喉が渇いてさらに飲むといった行動は、適切なカーボローディングとは異なります。

心臓、腎臓、血圧、血糖に関する治療を受けている人は、一般的なランナー向け情報を自己流で適用せず、主治医や管理栄養士へ水分量と炭水化物量を相談することが安全です。

テーパリング不足

食事で炭水化物を増やしても、レース直前まで長距離走や高強度インターバルを続ければ、取り込んだ糖質が練習のエネルギーとして消費され、筋グリコーゲンを十分に蓄える狙いが弱くなります。

現代的なカーボローディングでは、以前行われていた極端な糖質制限と枯渇運動を必須とせず、炭水化物を増やす時期に合わせてトレーニング量を落とす方法が一般的です。

World Athleticsが紹介するスポーツ栄養の考え方でも、持久系競技の準備では高炭水化物食とトレーニングのテーパリングを組み合わせる重要性が示されています。

走らないと不安になる人ほど直前に距離を追加しがちですが、レース週の練習は能力を新しく高める期間ではなく、疲労を抜きながら脚の感覚を保つ期間と位置付ける方が合理的です。

ただし、完全休養を何日も続けると体が重いと感じる人もいるため、短いジョグや数本の流しを取り入れるかどうかは、過去の調整結果やコーチの方針に合わせて決める必要があります。

本番だけ方法を変える

カーボローディングで失敗する人には、大会前だけ聞き慣れない食品、海外製のドリンク、初めてのジェル、ホテルの朝食ビュッフェなどを試し、普段の消化パターンを崩してしまう傾向があります。

食べ物への耐性は個人差が大きく、他のランナーが問題なく食べられるメニューでも、自分には腹痛、げっぷ、吐き気、急な便意を起こす可能性があります。

本番前に確認しておきたい項目は、食品名だけではなく、食べる量、食べる時刻、水分量、起床時間、排便のタイミング、走り始めるまでの間隔まで含みます。

  • ロング走前日の夕食量
  • 起床から朝食までの時間
  • 朝食から走り始めるまでの間隔
  • 乳製品や果物への耐性
  • ジェルと水の組み合わせ
  • 補給後に走れるペース

二十キロ以上のロング走やレースペース走を利用して一連の流れを試し、食べた内容と症状を記録すると、自分に合う量を感覚だけでなく再現可能な情報として残せます。

大会直前に改善しようとして新しい方法を導入するより、多少理想値から外れていても、過去に問題なく消化できた食事を土台に微調整する方が安全性は高くなります。

別の失速原因を見落とす

レース後半に失速したからといって、カーボローディングが必ず失敗したとは限らず、オーバーペース、気温上昇、脱水、向かい風、筋疲労、睡眠不足、レース中の補給遅れなども同じような症状を引き起こします。

序盤から目標ペースを上回って走れば炭水化物の利用割合が高まりやすく、十分にグリコーゲンを蓄えていても早い段階で消費が進むため、食事量を増やすだけでは解決できません。

失敗の原因を振り返る際は、レース前の体調、前半と後半のペース、気温、心拍、給水回数、糖質補給量、胃腸症状を並べて検討すると、食事以外の問題を見つけやすくなります。

主な症状 考えられる原因 確認する情報
スタート時から胃が重い 前夜の食べ過ぎ 夕食量と時刻
序盤から喉が渇く 水分不足や塩分過多 尿色と朝の飲水
腹痛や下痢 繊維や乳糖の過多 普段と違う食品
三十キロ前後で急失速 補給不足やオーバーペース 前半ペースと糖質量
脚だけ動かない 筋疲労や調整不足 直前の練習負荷

レース後の反省で炭水化物不足だけを原因にすると、次回はさらに食べる量を増やして胃腸トラブルを悪化させる可能性があるため、複数の記録から総合的に判断する必要があります。

毎回同じ距離で失速する場合でも、補給計画を試したロング走の有無や目標ペースの妥当性を確認し、食事とトレーニングの両面から改善することが大切です。

失敗を防ぐカーボローディングの進め方

マラソンへ向けたカーボローディングは、前日に大量の食事を取るより、三十六時間から四十八時間程度へ分散し、トレーニング量を抑えながら炭水化物中心の食事へ少しずつ切り替える方が実践しやすくなります。

重要なのは理論上の最大量を一度で達成することではなく、胃腸の状態を保ったままスタートラインへ立てる範囲で、日頃より多くの炭水化物を継続して取ることです。

食事だけで必要量を満たしにくい場合は、低脂質の間食や糖質を含む飲料を利用できますが、飲料だけに偏ると満腹感、血糖変動、歯への負担が気になるため、主食と組み合わせて使います。

以下の進め方を基本形とし、過去の成功例、スタート時刻、移動日程、ホテルの設備などに合わせて自分用の手順へ調整してください。

二日前から分散する

朝スタートのマラソンでは、二日前の朝から主食の割合を高め始めると、前日夜へ負担を集中させずに済み、食事ごとの量も普段から大きく外れにくくなります。

二日前はご飯、パン、麺、果物などを三食へ配分し、前日は脂質と食物繊維をやや抑えながら間食も使い、夕食は早めに終える流れが基本です。

時期 食事の狙い 注意点
レース二日前 主食の割合を高める 急な大盛りを避ける
前日の朝 炭水化物を着実に取る 食べ慣れた内容にする
前日の昼 夕食への集中を防ぐ 揚げ物を控える
前日の間食 少量ずつ補う 脂質の多い菓子を避ける
前日の夕食 消化良く仕上げる 満腹まで食べない
当日の朝 肝グリコーゲンを補う 開始時刻から逆算する

昼食が遅くなる移動日や受付日には、予定どおり食べられない可能性を考え、おにぎり、パン、バナナ、カステラなど携帯しやすい食品を準備すると計画が崩れにくくなります。

夕食後に不足を感じても、寝る直前へ大量の食事を追加せず、翌朝の補給を含めた全体で考えることが胃もたれと睡眠不足の予防になります。

量を段階的に決める

炭水化物量を決める際は体重だけでなく、普段の摂取量、予想レース時間、練習量、食事に使える回数、過去の胃腸症状を合わせて考える必要があります。

体重一キログラムあたり十グラムから十二グラムという目安を参考にする場合も、初回から数字だけを追わず、ロング走前に段階的に増やして許容量を確認する方法が安全です。

炭水化物の摂取量を把握するときは、食品の重量と糖質量を混同せず、炊いたご飯百グラムがそのまま炭水化物百グラムになるわけではない点に注意します。

  • 主食の量を食事ごとに記録する
  • 間食の糖質表示を確認する
  • 飲料に含まれる糖質も合計する
  • 脂質の多い食品は置き換える
  • 一食へ集中させず分散する
  • 満腹感と便通も記録する

細かな計算が負担になる人は、普段の主食を各食で少し増やし、低脂質の間食を二回から三回加える方法から始め、体調と走行感覚を基準に次回の量を調整できます。

糖尿病や血糖に関する治療中の人、摂食障害の経験がある人、医師から食事制限を受けている人は、一般的な体重換算を使わず、医療従事者の個別指導を優先してください。

練習で一連の流れを試す

カーボローディングは食品単体の相性を確認するだけでは不十分であり、前日の食事、睡眠、当日の朝食、ウォーミングアップ、レース中のジェルまでを一つの流れとして試す必要があります。

二十キロから三十キロのロング走を本番と同じ時刻に開始し、前日から同じメニューを取り、走行中も予定している補給を使うと、消化の遅れや糖質量の不足を見つけやすくなります。

試走では食事内容、食事時刻、起床時の体重、排便、気温、走行ペース、補給時刻、腹部症状を記録し、終了後の疲労感まで残しておくと比較できます。

一度問題がなかった方法でも、暑い時期、寒い時期、朝早い大会、遠征を伴う大会では条件が変わるため、年間を通して一つの方法へ固定せず、環境別の成功パターンを用意すると安心です。

カーボローディングを試すために毎回過度な食事をする必要はなく、普段のロング走では少量の変更を重ね、大会三週間から四週間前の重要な練習で本番に近い形を確認する方法が現実的です。

レース前に選ぶ食事と避けたいメニュー

カーボローディングを成功させる食品は特別なものではなく、普段から食べていて、脂質や食物繊維を調整しやすく、量を分けやすい主食が中心になります。

白米、食パン、うどん、餅などは使いやすい一方、同じ食品でも調理法、具材、ソース、食べ合わせによって消化負担は大きく変わります。

果物やスポーツドリンクも糖質源として利用できますが、それだけで必要量を満たそうとすると果糖や水分の摂取が偏り、お腹が緩くなる人もいるため、複数の食品へ分散することが大切です。

健康的かどうかという一般論だけで選ばず、レース前には消化のしやすさ、脂質量、繊維量、食べ慣れ、携帯性を優先して組み合わせます。

主食を中心に組み立てる

食事の中心には炭水化物量を調整しやすい主食を置き、少量のたんぱく質と消化経験のある副菜を添えると、必要な糖質を確保しながら満腹感を管理できます。

白米は脂質が少なく、おにぎりにもできるため使いやすく、うどんや食パンも食欲が落ちた場面で量を分けやすい食品です。

食品 使いやすい場面 注意点
白米 三食の主食 大盛りへ急変更しない
おにぎり 移動中や間食 脂の多い具を避ける
食パン 朝食や間食 バターを塗り過ぎない
うどん 前日の昼や夕食 天ぷらを控える
少量で糖質を補う 喉詰まりと食べ過ぎに注意
バナナ 朝食の補助 一度に大量に食べない
カステラ 低脂質の間食 商品表示を確認する

一つの食品だけを大量に食べると味に飽きたり胃へ偏った負担がかかったりするため、ご飯、パン、麺、果物、飲料を数回へ分けて使うと必要量へ近づきやすくなります。

食品表示を見る際は、内容量ではなく炭水化物または糖質の欄を確認し、脂質も併せて比較すると、少ない食事容量で目的に合う商品を選びやすくなります。

避けたい食品を絞る

レース前に避けたい食品は全ランナーで同じではありませんが、脂質、食物繊維、刺激物、アルコール、食べ慣れない食品は胃腸トラブルの原因になりやすいため優先的に見直します。

野菜、乳製品、コーヒーなどを普段から問題なく取っている人が完全に排除する必要はなく、自分が症状を起こした量やタイミングを基準に減らすことが重要です。

  • 揚げ物や脂身の多い肉
  • クリームやチーズの多い料理
  • 大盛りの生野菜
  • 豆類やきのこの大量摂取
  • 辛味の強い料理
  • 糖アルコール入りの菓子
  • 飲み慣れないサプリメント
  • アルコール飲料

アルコールは水分補給の代わりにならず、睡眠の質、判断力、翌朝の胃腸状態へ影響する可能性があるため、レース前日は祝杯の前倒しをせず控える方が無難です。

食べてはいけない物を増やし過ぎると食事への不安が強くなるため、禁止リストを作るより、自分が安心して食べられる定番メニューを三種類ほど用意しておく方が実践しやすくなります。

遠征先でも再現する

遠征レースでは自宅と同じ料理を用意できないため、コンビニ、スーパー、ホテル、飲食店で再現できる組み合わせを事前に考えておく必要があります。

コンビニでは塩むすび、具がシンプルなおにぎり、食パン、ロールパン、バナナ、カステラ、ようかん、果汁飲料などを組み合わせると、脂質を抑えながら炭水化物を分散できます。

ホテルのビュッフェでは料理の種類が多いほど食べ過ぎやすいため、最初に主食と食べ慣れたおかずだけを選び、揚げ物、加工肉、デザートを何度も追加しないルールを決めると安定します。

外食する場合は予約時にメニューを確認し、パスタ店だから安全、和食店だから低脂質と決めつけず、ソース、具材、量、提供時間を見て選びます。

大会会場周辺では前日に炭水化物中心の食品が売り切れることもあるため、常温で保存できる補助食品を自宅から持参し、現地で入手できなかった場合の代替案を準備しておくと安心です。

症状が出たときの立て直し方

計画どおりに進めても、前日に胃が重くなったり、当日朝に便が緩くなったり、体重の増加が気になったりすることはあります。

その際に焦って絶食する、大量の水を飲む、慣れない薬やサプリメントを使う、スタート直前へ食事を詰め込むと、状況を悪化させる可能性があります。

立て直しの基本は、症状の強さを確認し、追加の負担を避け、消化しやすい食品と水分を少量ずつ取りながら、出走の可否も含めて冷静に判断することです。

強い腹痛、繰り返す嘔吐、意識の異常、立てないほどの脱力、血便などがある場合はレース戦略の問題として処理せず、出走を見合わせて医療機関や大会救護へ相談してください。

前日に胃が重い場合

前日の夕食後に胃もたれを感じた場合は、目標量が不足する不安から夜食を追加せず、上体を起こして過ごし、就寝まで消化の時間を確保することが優先です。

水分は一気に流し込まず、喉の渇きに合わせて少しずつ取り、炭酸飲料、アルコール、脂質の多い乳飲料など、胃の張りを強めやすいものは避けます。

状態 対応の目安 避けたい行動
軽い満腹感 追加の食事を止める 夜食で糖質を補う
胸焼け 上体を起こして休む すぐ横になる
腹部の張り 炭酸や繊維を控える 大量の果物を食べる
吐き気 症状を観察する 無理に固形物を取る
強い痛み 医療相談を検討する 我慢して出走する

翌朝に症状が軽くなっていれば、食パン、おかゆ、バナナなど過去に消化できた食品を少量ずつ取り、予定していた朝食を全部食べ切ることへ固執しない方が安全です。

胃もたれを起こした食事は料理名、量、時刻、脂質量を記録し、次回は夕食を減らして朝食と昼食へ移すなど、総量ではなく配分を修正します。

当日朝に下痢をした場合

当日朝に一度便が緩くなった程度なら緊張や起床時間の変化も考えられますが、繰り返す下痢、腹痛、発熱、吐き気がある場合は、単なるカーボローディングの失敗ではなく感染症や体調不良の可能性も考える必要があります。

焦って水だけを大量に飲むと胃へ負担がかかるため、少量の水分を分けて取り、日頃使用経験がある場合は電解質を含む飲料も選択肢になります。

食事は脂質、食物繊維、乳製品、カフェイン、刺激物を控え、消化経験のある白いパン、少量のおにぎり、バナナなどから状態を見ます。

  • 下痢の回数を確認する
  • 発熱や嘔吐の有無を見る
  • 尿が出ているか確認する
  • 水分を少量ずつ取る
  • 慣れない薬を使わない
  • 大会救護の場所を把握する

市販の下痢止めは原因や体調によって適否が異なり、初めて使う薬をレース直前に自己判断で服用することは避け、必要であれば医師や薬剤師へ相談してください。

脱水が疑われる状態や症状が強い状態で無理にスタートすると、途中棄権だけでなく健康上の危険も高まるため、出走を取りやめる判断も準備の一部です。

後半に失速した場合

後半の失速を経験したときは、次回のカーボローディング量を増やす前に、前半ペース、レース中の糖質補給、給水、気象条件、直前の疲労を振り返る必要があります。

レース前にグリコーゲンを蓄えても、フルマラソンを走り切る全エネルギーを体内貯蔵だけで賄えるとは限らないため、スタート後の補給計画も別に用意しなければなりません。

長時間の運動では一時間あたり三十グラムから六十グラム程度、二時間半を超える競技では訓練された選手がより多い糖質摂取を利用する場合がありますが、量を増やすほど胃腸トレーニングと水分調整が重要になります。

ジェルを取った回数だけで評価せず、一個に含まれる糖質量、摂取時刻、水と一緒に取ったか、補給後の胃腸症状まで記録すると、実際の摂取状況を把握できます。

同じ地点で何度も脚が止まる場合は、カーボローディング不足だけでなく目標ペースに対する走力や筋持久力が不足している可能性もあるため、ロング走とペース設定を含めて見直すことが必要です。

カーボローディングを成功につなげる要点

まとめ
まとめ

マラソンのカーボローディングが失敗する最大の原因は、前日だけに大量の炭水化物を詰め込み、普段と違う食品や食事量で胃腸へ負担をかけることです。

成功へ近づけるには、レース前の三十六時間から四十八時間を目安に主食と低脂質の間食へ分散し、脂質や食物繊維を必要に応じて抑えながら、トレーニング量も同時に落とす必要があります。

体重換算の目安は参考になりますが、理論値を無理に達成するより、ロング走前に試した食事を再現し、満腹感、便通、起床時の胃の状態、走行中の補給耐性を基準に自分の適量を決める方が実践的です。

体重が多少増えることはグリコーゲンと水分が蓄えられた結果である可能性があり、数字だけで失敗と判断する必要はありませんが、強いむくみや体調不良がある場合は食事以外の原因も確認してください。

後半の失速はカーボローディングだけで決まらないため、前半のペース、レース中の糖質補給、水分、気温、直前の疲労をセットで振り返ることが重要です。

食事戦略は本番で初めて完成させるものではなく、日頃のロング走で試し、記録し、少しずつ修正することで再現性が高まり、胃腸の不安を抑えた状態でスタートラインへ立ちやすくなります。

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