レペティションとインターバルは、どちらも速い疾走と回復を繰り返すランニング練習であるため、名称だけを見ても違いが分かりにくいトレーニングです。
練習会のメニューに同じような距離と本数が書かれていたり、指導者によって呼び方が異なったりするため、速く走る練習はすべてインターバルだと考えているランナーも少なくありません。
しかし、一般的な使い分けでは、十分に回復してから一本ごとのスピードや動作の質を高めるのがレペティションであり、疲労が残った状態で次の疾走へ移り、一定時間にわたって高い酸素摂取量や心肺負荷を維持するのがインターバルです。
両者の違いを正しく理解すると、設定タイムだけを追いかけるのではなく、休息方法、疾走距離、本数、フォーム、練習後の疲労まで含めてメニューを組み立てられるようになり、自分のレース目標や現在の走力に合わない練習を避けやすくなります。
ここでは、言葉の定義にとらわれすぎず、レペティションとインターバルで何を鍛えたいのかという実践的な視点から、違い、効果、具体例、選び方、初心者が注意したい失敗まで詳しく整理します。
レペティションとインターバルの違いは休息と目的にある

レペティションとインターバルを見分けるときは、疾走距離や本数だけではなく、次の一本をどの程度回復した状態で始めるかを確認することが重要です。
十分に呼吸を整え、脚の重さが軽くなってから高いスピードを再現する練習はレペティションの性格が強く、息が完全には整わないうちに次の疾走へ入る練習はインターバルの性格が強くなります。
境界には曖昧な部分がありますが、一本の速さと動作を優先するのか、高い運動強度をまとまった時間維持するのかを考えれば、メニューの狙いを見失いにくくなります。
最大の違いは回復の深さ
レペティションとインターバルの最も分かりやすい違いは、疾走と疾走の間に設ける回復時間の長さと、その時間を使って身体をどこまで戻すかという点です。
レペティションでは、呼吸、脚の張り、集中力がある程度回復するまで待ち、次の一本でも速いペースと整ったフォームを再現できる状態をつくります。
インターバルでは完全な回復を待たず、ゆっくりしたジョギングや短い歩行を挟みながら、心拍数や呼吸が高い状態を保って次の疾走へ移ります。
ここでいう完全休息は疲労が生理学的に完全消失することではなく、実際の練習では一本ごとの質を落とさずに走れる程度まで回復させるという意味で使われるのが一般的です。
休息中に立ち止まったか走り続けたかだけで機械的に分類するのではなく、次の一本を高品質で走るための回復なのか、疲労を残して刺激を持続させる回復なのかを見極めましょう。
レペティションは一本の質を優先する
レペティションの中心的な狙いは、速いペースでも力みを抑え、接地、姿勢、腕振り、脚の切り替えといった動作を高い水準で繰り返すことです。
一本ごとに十分な回復を挟むため、インターバルよりも速いペースを設定しやすく、普段のジョギングやペース走では得にくいスピード感覚を身につけられます。
ただし、速い練習だからといって毎回全力疾走をする必要はなく、最後まで動作を崩さず、設定した本数をほぼ同じタイムでそろえられる余裕を残すことが大切です。
一、二本目だけ極端に速く、後半はフォームが乱れてタイムも大きく落ちる場合は、レペティションとしての質よりも単発のタイム測定に近い内容になっています。
一本の結果ではなく、回復後に同じ速さと動きを再現できたかを評価すると、練習の目的に沿ったペースを選びやすくなります。
インターバルは負荷の持続を狙う
インターバルは、速い疾走と短い回復を組み合わせることで、連続走では維持しにくい高い運動強度を合計して長く確保する方法です。
回復区間を短くすると呼吸や心拍数が十分に下がらないため、次の疾走を始めてから早い段階で再び高い心肺負荷へ到達しやすくなります。
一本の速さだけを比べればレペティションより遅くなることがありますが、疲労を抱えた状態でもペースを維持する能力や、苦しい局面で走り続ける感覚を養いやすい点が特徴です。
設定が適切であれば、最初から最後まで大幅な失速をせず、回復区間も含めて練習全体を一つのまとまりとして進められます。
反対に、回復を短くしすぎて後半がジョギングに近い速さまで落ちる場合は、目的とする強度を維持できていないため、疾走ペース、本数、回復時間のいずれかを調整する必要があります。
比較すると違いが見えやすい
両者は速く走る区間を反復する点では共通していますが、同じ距離を使っても休息と目的を変えるだけで、身体に与える刺激は大きく変わります。
次の表は一般的な傾向を整理したものであり、競技種目、トレーニング理論、指導者の考え方によって呼び方や具体的な設定が変わる点には注意が必要です。
| 比較項目 | レペティション | インターバル |
|---|---|---|
| 優先するもの | 一本の速さと動作 | 高い負荷の持続 |
| 回復状態 | 十分に回復させる | 疲労を残してつなぐ |
| 回復方法 | 歩行や長めの休息 | 短いジョグや歩行 |
| 疾走ペース | 比較的速い | 反復可能な速さ |
| 主な意識 | フォームとスピード | 呼吸とペース維持 |
| 終了の目安 | 動作の質が崩れる前 | 設定強度を保てない前 |
表の一項目だけで判断するのではなく、回復後に何を再現したいのかまで考えると、似たメニューでもレペティション寄りかインターバル寄りかを整理できます。
名称が曖昧な練習会では、疾走ペース、回復時間、回復方法、練習の狙いを事前に確認することが、想定外の負荷を避けるうえで有効です。
得られる刺激にも違いがある
レペティションは速い動作を良い状態で反復しやすいため、最高速度に近い領域への慣れ、脚の素早い切り替え、ランニングエコノミーに関わる動作づくりと相性が良い練習です。
インターバルは不完全な回復で疾走を重ねるため、心肺機能への刺激、速いペースに対する持久力、疲労下でペースを維持する能力を狙いやすくなります。
- レペティションは動作の再現性を重視する
- レペティションは速さへの余裕を広げやすい
- インターバルは高い呼吸負荷を維持しやすい
- インターバルは疲労下の粘りを養いやすい
- 両方とも設定次第で高い負荷になる
一方だけを実施すればすべての能力が伸びるわけではなく、ジョギング、持続走、テンポ走、距離走などの基礎的な練習と組み合わせて初めて特徴を生かせます。
特に市民ランナーは、高強度練習の種類を増やすことより、目的の異なる練習を回復可能な範囲で配置することを優先しましょう。
用語の境界は必ずしも絶対ではない
レペティションとインターバルには一般的な区別があるものの、すべての指導者や書籍が同じ基準で名称を使っているわけではありません。
長めの回復を挟む反復走を広い意味でインターバルと呼ぶ場合もあれば、短い距離を速く繰り返す練習全体をレペティションと表現する場合もあります。
RUNNETのランニング用語事典では、レペティションを全力または全力に近いペースで走り、疲労を十分に回復させてから再び走る方法として紹介しています。
名称だけを聞いて練習内容を想像すると認識がずれる可能性があるため、距離、目標タイム、回復時間、回復中の動き、本数を具体的に確認する習慣が必要です。
呼び方の正解を争うより、実施者と指導者が同じ目的を共有し、想定した刺激を得られる設定になっているかを確かめることのほうが実践では重要です。
迷ったら練習の目的から判断する
メニューがレペティションかインターバルか判断できないときは、次の一本までに回復させたい理由と、練習終了時にどの能力へ刺激を入れたいのかを考えます。
速いフォームを崩さずに再現するため、呼吸が整うまで待ってから走るのであれば、距離がやや長くてもレペティション的な考え方です。
呼吸を高い状態に保ち、連続走より速いペースでの合計疾走時間を増やすために回復を制限するのであれば、短い距離でもインターバル的な考え方になります。
判断が難しい中間的なメニューも存在するため、どちらかの名称に無理に当てはめる必要はなく、一本の質と負荷の持続のどちらに比重を置いた練習なのかを把握できれば十分です。
目的が明確になれば、途中で苦しくなったときにペースを落とすべきか、回復を延ばすべきか、本数を減らすべきかという調整も行いやすくなります。
レペティションが効果を発揮する場面

レペティションは、単に短い距離を全力で走る練習ではなく、十分な回復を利用して速い動作を正確に繰り返すトレーニングです。
ジョギングでは動きが小さくなりやすい人、レースペースに余裕を持たせたい人、終盤の切り替えに必要なスピードを養いたい人にとって有力な選択肢になります。
ただし、筋肉や腱への瞬間的な負担が大きいため、基礎的な走行習慣がない段階で急に取り入れるのではなく、流しや坂道走などで速い動きに慣れてから段階的に実施することが大切です。
速いフォームを身につける
レペティションが向いている代表的な目的は、普段より速いペースでありながら、余計な力みを抑えたランニングフォームを身体に覚えさせることです。
疲労が強い状態では姿勢が落ちたり接地が身体より前になったりしやすいため、長めの回復を挟み、良い動作を再現できる条件を整えます。
| 観察する部分 | 意識したい状態 |
|---|---|
| 姿勢 | 腰が落ちすぎない |
| 接地 | 身体の近くで支える |
| 腕振り | 肩を力ませない |
| 脚の切り替え | 後方へ流しすぎない |
| 呼吸 | 力みで止めない |
タイムが速くても、上体が反る、肩が上がる、接地音が極端に大きくなるといった変化が出た場合は、その日の適切な反復数を超えている可能性があります。
動画を撮影できる環境では、最初と最後の一本を同じ位置から撮り、タイムだけでは見えない動作の変化を比較すると練習の質を評価しやすくなります。
レースペースの余裕を広げる
レースで使用するペースより速い動きを経験すると、目標ペースに戻したときに脚の回転や呼吸へ心理的な余裕を感じやすくなることがあります。
特に短距離寄りのスピードが不足している中長距離ランナーは、長い距離を頑張って走るだけでは目標ペースそのものが上限に近くなり、効率的な動きを保ちにくくなります。
- 普段より速い動作に慣れる
- 目標ペースへの余裕をつくる
- 脚の切り替えを素早くする
- 終盤のペース変化に備える
- 単調な距離練習を補完する
ただし、レペティションだけでは長時間ペースを維持する能力を十分に養えないため、目標種目に応じてテンポ走、ペース走、ロング走と組み合わせる必要があります。
速く走れることと、その速さを長く保てることは別の能力であるため、レペティションを万能な記録向上策として扱わないことが重要です。
実施を控えたい状態もある
レペティションは回復時間が長いため楽に見えることがありますが、疾走中の速度が高くなるほど、ふくらはぎ、アキレス腱、ハムストリングス、足底などへ強い力が加わります。
ジョギングの段階で痛みがある日、十分に眠れていない日、前日の疲労が強い日、暑熱環境で体調が優れない日は、予定どおり実施することより中止や変更を優先しましょう。
初心者は、二十秒前後の流しを数本行い、完全に歩いて戻る程度の内容から始めても、速い動作に慣れるという目的を十分に達成できます。
走るたびに鋭い痛みが出る場合や、フォームを保てないほど脚が動かない場合は、気持ちで押し切らず、その時点で疾走を終了する判断が必要です。
高強度練習を行わない期間が長かった人は、距離、本数、速度を同時に増やさず、まずは本数を少なくして翌日以降の反応を確認しましょう。
インターバルが効果を発揮する場面

インターバルは、回復を挟みながら高い強度の疾走を繰り返し、連続走では確保しにくい速いペースでの運動時間を積み上げる方法です。
一定の距離を速く走るだけでなく、不完全な回復から再加速する過程にも意味があり、心肺機能、スピード持久力、疲労下のペース感覚を鍛える場面で活用されます。
一方で、設定を厳しくしすぎると序盤のタイム競争になりやすいため、最後まで目的の強度を保てるペースと回復を選ぶことが成功の条件になります。
高い心肺負荷を維持する
インターバルでは回復時間を限定することで、一本ごとに呼吸や心拍数が低い状態まで戻るのを防ぎ、高い運動強度を繰り返し確保します。
連続して同じ速さを走ると数分で限界になる場合でも、短いジョグを挟めば、一回の練習でそのペースを走る合計時間を増やせます。
| 設定要素 | 負荷を上げる方向 | 負荷を下げる方向 |
|---|---|---|
| 疾走ペース | 速くする | 遅くする |
| 疾走距離 | 長くする | 短くする |
| 本数 | 増やす | 減らす |
| 回復時間 | 短くする | 長くする |
| 回復方法 | ジョグでつなぐ | 歩行を入れる |
負荷を上げたいときにすべての要素を同時に厳しくすると、狙った刺激より先にフォームやペースが崩れるため、一度に変更する項目は一つに絞るのが基本です。
大塚製薬の最大酸素摂取量に関する情報でも、高強度運動の途中に休憩や低強度運動を取り入れる方法が紹介されており、回復を使って運動時間を確保する考え方を確認できます。
疲労下のペース維持を学ぶ
インターバルでは完全に楽になる前に次の疾走が始まるため、脚と呼吸に疲労がある状態でペースを立て直す能力を磨けます。
レースでは常に万全の状態で一キロごとを始められるわけではないため、苦しさを感じながらも動作を乱さず、必要な速度へ戻す経験には実践的な価値があります。
- 回復後の再加速を安定させる
- 苦しい状態で動きを整える
- 設定ペースの感覚を覚える
- 後半の失速を小さくする
- 集中力を保つ練習にする
ただし、毎回限界まで追い込む必要はなく、最終一本だけ極端に遅くなるような設定より、全体を一定の範囲に収められる設定のほうが再現性の高い練習になります。
苦しさに耐えたという感想だけで終わらせず、各本のタイム、回復中の感覚、フォームの変化を記録すると、次回の設定へつなげやすくなります。
速すぎる設定は目的を変える
インターバルでよくある失敗は、最初の一本を周囲につられて速く走りすぎ、回復区間で立ち止まり、後半の疾走を大きく落としてしまうことです。
この状態では高い負荷を継続するという目的より、速い一本と長い休息を繰り返すレペティションに近い内容になり、予定した刺激を得にくくなります。
最初の一本は余裕を残し、中盤でフォームと呼吸が安定し、最後の一本まで同程度のタイムで走れる配分を基準にしましょう。
回復ジョグを維持できない場合は意志の弱さではなく、疾走ペースが速すぎる、本数が多すぎる、当日の体調に合っていないといった設定上の問題を疑う必要があります。
練習仲間と行う場合も、最も速い人に全員が合わせるのではなく、走力別に目標タイムや回復時間を分けることで、各自がインターバル本来の目的を達成しやすくなります。
目標に合わせた使い分け方

レペティションとインターバルのどちらを選ぶかは、速い練習をしたいという曖昧な理由ではなく、現在不足している能力と目標レースの特徴から決めます。
スピード自体に余裕がない人はレペティションが候補になり、ある程度の速さはあるものの維持できない人はインターバルが候補になります。
実際には両方を適切な時期に使うケースも多いため、一回の練習で全部を鍛えようとせず、数週間単位で重点を移しながら組み合わせる考え方が有効です。
不足している能力で選ぶ
同じレースタイムを目標にしていても、最高速度が足りないランナーと、速さはあるものの持久力が足りないランナーでは必要な練習が異なります。
まずは短い流しの速さ、目標ペースへの余裕、一定ペースを保てる時間、後半の失速幅などを振り返り、自分の弱点を整理しましょう。
| 現在の課題 | 優先候補 | 狙い |
|---|---|---|
| 速い動きが苦手 | レペティション | スピードへの慣れ |
| フォームが小さい | レペティション | 動作範囲の改善 |
| 速さを維持できない | インターバル | スピード持久力 |
| 後半に呼吸が乱れる | インターバル | 心肺負荷への適応 |
| 高強度経験が少ない | 流しから開始 | 安全な導入 |
一つの結果だけで弱点を決めつけず、複数回の練習やレースに共通して現れる傾向を確認することが重要です。
速い練習を増やしても改善しない場合は、基礎持久力、睡眠、栄養、走行量、筋力など別の要因が制限になっている可能性も検討しましょう。
目標種目の特徴を反映する
八百メートルや千五百メートルのように高い速度が求められる種目では、速い動作を反復するレペティションの重要性が比較的高くなります。
五千メートルや十キロでは、レースペースより速い動きへの余裕と、その速度を疲労下で維持する能力の両方が必要になるため、両者を使い分けやすい種目です。
- 中距離は速さと動作を重視する
- 五千メートルは両方を活用する
- 十キロは速度維持も重視する
- ハーフは閾値走も組み合わせる
- マラソンは距離走を土台にする
ハーフマラソンやマラソンでもスピード練習は役立ちますが、競技時間が長いほど、レペティションやインターバルだけでなく、余裕のあるジョギングや長時間走る練習の比重が大きくなります。
目標種目から遠い強度ばかりを鍛えないように、レースが近づいたら実際に必要なペースや持続時間へ練習の重点を移しましょう。
両方を同じ週に詰め込まない
レペティションとインターバルは刺激の性格が異なりますが、どちらも筋肉、腱、神経系、心肺へ大きな負担を与える高強度練習です。
走歴が浅い人や仕事で疲労がたまりやすい人が同じ週に両方を実施すると、回復が追いつかず、ジョギングの日まで速く走れない状態が続く可能性があります。
まずは週一回の高強度練習を基本とし、数週間はレペティションを中心にして速い動きを作り、その後インターバルへ重点を移す方法なら負荷を管理しやすくなります。
二種類を同じ週に行える上級者でも、それぞれの本数を抑えたり、間に十分な回復日を入れたりして、一週間全体の負荷を調整しています。
一回ごとの達成感ではなく、翌週も計画どおり練習できるかを基準にすると、継続的な記録向上につながる配置を選びやすくなります。
具体的なメニューの組み立て方

レペティションとインターバルを実施するときは、他人のタイムをそのままコピーするのではなく、自分が最後まで目的を保てる距離、ペース、本数、回復時間へ調整します。
同じ走力のランナーでも、暑さ、風、コースの起伏、前日の練習、睡眠状態によって適切な設定は変わるため、数字には一定の幅を持たせる必要があります。
以下の例は完成された処方ではなく、メニューを考える際の型として利用し、フォームや体調に応じて本数や速度を下げることを前提にしてください。
レペティションは質から逆算する
レペティションでは、最初に何本走るかを決めるより、良いフォームで走れる距離と速度を選び、その品質を保てる範囲で本数を設定します。
初心者なら短い流しを四本から六本行い、歩いて戻りながら呼吸を十分に整える内容でも、レペティションの基本的な考え方を体験できます。
| 段階 | 疾走例 | 回復例 | 主な目的 |
|---|---|---|---|
| 導入 | 二十秒の流し | 歩いて戻る | 速い動きへの慣れ |
| 初級 | 百メートルから二百メートル | 十分な歩行 | フォームの再現 |
| 中級 | 二百メートルから四百メートル | 長めの歩行やジョグ | スピード強化 |
| 競技者 | 種目に応じた距離 | 目的別に設定 | レース特異的刺激 |
本数を重ねるたびにタイムを上げる必要はなく、同じリズムと動作を繰り返し、最後に少し余力を残して終了できれば質の高い練習になります。
翌日に強い筋肉痛や腱の違和感が残る場合は、心肺的に余裕があっても速度が身体の耐性を超えていた可能性があるため、次回は距離か本数を減らしましょう。
インターバルは合計量を管理する
インターバルでは一本の最速タイムより、狙った強度で走れた合計距離や合計時間を管理することが重要です。
四百メートルのような短い反復は動きと呼吸の両方を保ちやすく、千メートル前後の反復は一定のペースを維持する能力を確認しやすい特徴があります。
- 一本目を余裕のある速さで入る
- 回復方法を途中で変えすぎない
- 各本のタイム差を小さくする
- フォームが崩れる前に終了する
- 合計疾走量を少しずつ増やす
初めて実施するメニューでは予定本数より一本少なく終え、余裕が確認できた次回に本数を追加するほうが、安全性と継続性を確保しやすくなります。
距離を増やす週にペースまで上げると変化量が大きくなるため、合計量を増やす期間と、速度を高める期間を分ける方法も有効です。
タイム以外の指標も記録する
練習の成否を設定タイムだけで判断すると、体調が悪い日に無理をしたり、追い風や下り坂で得た速い数字を実力と誤認したりする可能性があります。
主観的なきつさ、回復中の呼吸、脚の張り、フォームの安定、各本のタイム差、終了後の余力を合わせて記録すると、負荷を立体的に把握できます。
同じメニューを数週間後に行い、タイムが同じでも呼吸が楽になった、回復ジョグが安定した、最後まで姿勢を保てたという変化があれば、能力が向上している可能性があります。
反対にタイムだけが速くなり、回復時間が長くなったり後半の失速が大きくなったりしている場合は、別の練習へ変質していないか確認が必要です。
記録は他人と比較するためではなく、自分に合う設定を見つけ、疲労が増え始めた兆候を早く捉えるために活用しましょう。
安全に続けるための注意点

レペティションもインターバルも効率良く強い刺激を得られますが、基礎的なジョギングより故障や過度な疲労につながりやすい練習です。
ウォーミングアップ、実施場所、シューズ、気象条件、前後の練習まで含めて準備し、速く走る区間だけに注意を集中させないことが欠かせません。
練習を完遂することよりも、危険な兆候が出たときに中止できることを成功条件に含めれば、長期的に高強度トレーニングを活用しやすくなります。
準備運動を段階的に行う
高い速度で走る前には、ゆっくりしたジョギングで身体を温め、関節を動かし、短い流しで実際の疾走に近い動作へ段階的に移行します。
静止した状態から急に設定ペースへ上げると、筋肉や腱が大きな力を受ける準備が整わず、最初の一本で違和感が出る可能性があります。
| 準備段階 | 内容 | 確認点 |
|---|---|---|
| 体調確認 | 痛みや疲労を確認 | 普段との差 |
| ジョギング | 楽な速度で走る | 身体の温まり |
| 動きづくり | 関節を大きく動かす | 左右差 |
| 流し | 徐々に加速する | フォームの安定 |
| 本練習 | 抑えて入り始める | 設定の適否 |
ウォーミングアップ中に普段と異なる痛みや強い重さを感じた場合は、本練習を始めてから改善することを期待せず、ジョギングへ変更する判断が必要です。
終了後も急に動きを止めず、軽いジョギングや歩行で呼吸を整え、水分補給と着替えを行って身体を冷やしすぎないようにしましょう。
環境に合わせて設定を変える
暑さ、湿度、強風、路面の滑りやすさ、坂道は、同じタイムで走るために必要な負荷を大きく変化させます。
特に暑い日は心拍数や体温が上がりやすいため、通常の設定タイムを守ることより、疾走時間を短くする、本数を減らす、回復を長くするなどの調整を優先します。
- 暑い日はペースや本数を下げる
- 強風時は往復コースを利用する
- 暗い場所では速度を上げすぎない
- 濡れた路面では急加速を避ける
- 混雑した場所では実施しない
タイムを比較したい場合は、競技場や平坦で安全な周回コースなど、条件をそろえやすい場所を選ぶと記録の解釈が容易になります。
信号や歩行者によって回復時間が不規則になる場所では、厳密なメニューにこだわらず、安全を最優先して時間走や坂道の反復へ変更する方法もあります。
回復日まで練習に含める
高強度練習の効果は、実施中に身体を疲れさせた瞬間に完成するのではなく、その後に栄養、睡眠、軽い運動を通じて回復する過程で定着していきます。
翌日に脚が重い場合は予定していたペース走を重ねず、楽なジョギングや休養へ変更し、数日間の合計負荷を管理しましょう。
高強度練習を連続させると、一回ごとの品質が下がるだけでなく、小さな違和感を抱えたまま速い動作を繰り返すことになり、故障の危険が高まります。
食欲の低下、睡眠の乱れ、安静時の強いだるさ、ジョギングでの異常な息切れなどが続く場合は、単なる根性不足と考えず、練習量を落とす必要があります。
胸部の痛み、めまい、失神しそうな感覚、強い呼吸困難などが現れた場合は直ちに運動を中止し、必要に応じて医療機関へ相談してください。
違いを理解して目的のある反復練習を選ぼう
レペティションとインターバルは、どちらも疾走と回復を繰り返す練習ですが、レペティションは十分な回復を利用して一本ごとの速さと動作の質を高め、インターバルは不完全な回復から次の疾走へ移って高い負荷を持続させる点に大きな違いがあります。
ただし、名称の境界は指導者やトレーニング理論によって異なるため、立ち止まるかジョギングするかだけで判断せず、疾走ペース、回復の深さ、合計量、練習で伸ばしたい能力を合わせて確認することが重要です。
速いフォームやスピードへの余裕を身につけたいときはレペティションが候補になり、心肺機能や疲労下のペース維持能力を高めたいときはインターバルが候補になりますが、どちらも基礎的なジョギングや持続走を置き換えるものではありません。
最初から厳しいタイムや多い本数を設定せず、流しや少ない反復数から始め、最後までフォームと目的を保てたかを基準に少しずつ負荷を増やしましょう。
練習名を正しく分類することを最終目的にするのではなく、自分が何を鍛えるために、どの程度回復し、どの速さを何本繰り返すのかを説明できる状態にすることが、レペティションとインターバルを効果的かつ安全に使い分ける第一歩です。



