駅伝のたすきを初めて準備するときは、両端をどのようにつなげればよいのか、走っている途中でほどけないのか、結び目が体に当たらないのかといった疑問が次々に出てきます。
見た目では単純な帯状の布に見えますが、結び方が不適切だと輪が広がって肩から落ちたり、結び目が脇腹を刺激したり、中継直前に外せず焦ったりするため、固定の強さだけでなく装着と受け渡しまで考えて準備することが大切です。
基本となる考え方は、通し穴があるたすきなら穴と端の結び目を利用して輪を作り、通し穴がないたすきなら本結びなどで両端を確実につなぎ、完成した輪を肩から反対側の脇へ斜めに掛けるというものです。
ここでは、ほどけにくい結び方の手順、縦結びを避ける見分け方、走ってもずれにくい長さの調整、中継所で慌てない外し方、公式大会で確認したい規則まで整理するので、学校行事や地域駅伝、リレーマラソン、本格的な競技会の準備に役立てられます。
駅伝のたすきがほどけない結び方

駅伝のたすきをほどけにくくするには、力任せに固く締めるのではなく、たすきの形状に合った方法で輪を作り、結び目が正しい形に整っていることを確認する必要があります。
通し穴が付いている製品と、穴のない一本の帯では適したつなぎ方が異なるため、最初に端の仕様を確認し、必要以上に複雑な結び方を加えないことが失敗を減らす近道です。
また、競技中にほどけないことだけを優先して結び目を巨大にすると、体への当たりや受け渡しのしにくさが生じるため、強度、薄さ、外しやすさのバランスを取りながら仕上げます。
基本の完成形
駅伝で使用するたすきは、体に直接結び付けるのではなく、あらかじめ両端をつないで一つの輪にしてから、片方の肩と反対側の脇を通るように斜め掛けするのが基本です。
輪が閉じた状態であれば走行中に端がばらばらになる心配を抑えられますが、結び目の作り方や端の長さが不適切だと、腕振りや上下動によって少しずつ緩むことがあります。
| たすきの形状 | 基本のつなぎ方 | 確認する点 |
|---|---|---|
| 端に通し穴がある | 端を穴に通して留める | 抜け止めの結び目 |
| 両端に加工がない | 本結びで端をつなぐ | 縦結びになっていないか |
| 輪の状態で縫製済み | 追加で結ばない | 縫い目や傷み |
| 大会から貸与される | 指定状態のまま使う | 大会側の説明 |
完成形を確認するときは、結び目だけを強く引くのではなく、輪の左右を持って走行時に近い方向へ数回引き、結び目が動かず端も抜けないことを確かめます。
結び方を覚えていても製品ごとの仕様が違う場合があるため、縫製済みの輪や専用金具があるたすきには自己判断で結び目を追加せず、付属説明や大会の案内を優先してください。
通し穴を使う方法
端に細長い穴やスリットが設けられたたすきでは、反対側の端を穴へ通して輪を作り、通した端に抜け止めとなる一つ結びを作る方法が扱いやすく、結び目も比較的小さく収まります。
作業前には穴の周囲にほつれがないかを確認し、たすきが裏返ったり途中でねじれたりしていない状態で、表面の向きをそろえながら端を通すことが重要です。
- たすきを床や机にまっすぐ広げる
- 途中のねじれをすべて直す
- 穴へ反対側の端を表から通す
- 必要な輪の長さまで端を引く
- 通した端に一つ結びを作る
- 端を引いて抜けないか確かめる
一つ結びは穴に引っ掛かるストッパーの役割を果たすため、穴を通り抜けない大きさが必要ですが、大きくしすぎると脇腹に当たりやすくなるので、実際に装着しながら適度な大きさへ整えます。
通し穴が裂けかけている状態では、結び目を大きくしても生地側が広がって抜ける可能性があるため、補修の可否を主催者や管理担当者へ確認し、傷んだたすきをそのまま本番で使わないようにします。
穴がない場合
通し穴がなく両端が平らな布になっている場合は、両端を本結びでつないで輪を作る方法が分かりやすく、正しい形に整えれば左右へ引く力が加わっても緩みにくくなります。
まず右の端を左の端に重ねて一度絡め、次は先ほどと上下関係を逆にしてもう一度絡めることで、結び目の両側から二本ずつの布が平行に出る本結びの形を作れます。
覚え方としては、最初に右を上にして結んだなら二回目は左を上にし、最初に左を上にしたなら二回目は右を上にすると考えると、ほどけやすい縦結びを避けやすくなります。
平たい布はロープより幅があるため、途中で折れたり丸まったりした状態のまま締めると摩擦が偏り、見た目では固くても一部が滑りやすくなるので、布面を広げながら少しずつ締めます。
なお、大会から支給されたたすきや正式な競技会で使用するたすきは、結び方や加工方法が指定されている場合があるため、切断、縫い付け、接着剤による固定などを行う前に大会要項を確認してください。
本結びの手順
本結びは、二本の端をつなぐ基本的な結び方で、正しく完成すると結び目が平たくまとまりやすいため、穴のない布製たすきで輪を作る際の候補になります。
たすきの両端を同じ長さだけ残した状態で交差させ、一回目に上へ置いた端を相手の下へ回して引き出し、二回目は上下を逆にして同じように絡めます。
| 段階 | 行うこと | 確認点 |
|---|---|---|
| 一回目 | 右端を左端の上に重ねる | 端を強くねじらない |
| 一回目の締め | 右端を下から通して引く | 布面を平らにする |
| 二回目 | 左端を右端の上に重ねる | 上下を一回目と逆にする |
| 仕上げ | 左右へ均等に引く | 四本が平行に出るか見る |
完成した結び目は、輪につながる二本と余った二本がそれぞれ同じ方向へ並び、全体が横長で平らに見える状態が目安で、結び目から端が上下方向へ不自然に出る場合は縦結びを疑います。
本結びは駅伝たすきのような軽い布をまとめる用途には利用できますが、人の体を支えたり重量物を固定したりするための安全結索ではないため、たすき以外の危険を伴う用途へ安易に転用しないでください。
縦結びを避ける
ほどけないように二回結んだつもりでも、二回とも同じ端を上にして絡めると縦結びになり、結び目がねじれて端が上下へ伸びるため、本結びより形が崩れやすくなることがあります。
縦結びは強く締めれば一時的には止まって見えるものの、走行中にたすきが左右へ引かれたり緩んだりする動きが繰り返されると、結び目の一部へ力が偏って端が動きやすくなります。
見分けるときは、結び目の左右から出ている二本が平行かを確認し、一方が上向きでもう一方が下向きになるような立体的な形なら、一度ほどいて上下を逆に結び直します。
本番当日に縦結びを直そうとすると焦って同じ失敗を繰り返しやすいため、色の違う二本の布や太めのひもを使い、どちらを上にしたか声に出しながら練習すると構造を理解しやすくなります。
チーム内で結び方を統一するときは、右始まりか左始まりかを無理にそろえるよりも、一回目と二回目の上下を反対にすることと、完成後に四本が平行かを見ることを共通の確認基準にすると間違いを減らせます。
締め加減を整える
ほどけることを恐れて全力で締め上げると、布が細く食い込んで結び目が硬い塊になり、走行中に腰骨や肋骨へ当たったり、中継前に外しにくくなったりするため、必要以上の締め過ぎは避けます。
適切な締め加減は、輪の両側を強めに引いても結び目が移動せず、余った端を軽く揺らしても抜けず、それでいて布が極端に丸まっていない状態です。
- 結び目が左右へ滑らない
- 端が結び目から抜けない
- 布幅が大きく潰れていない
- 硬い角が体へ向いていない
- 指で形を整えられる
- 試走後も位置が変わらない
締めた直後だけで判断せず、たすきを装着して腕を大きく振り、その場で軽く跳び、数十メートル走ってから結び目の位置と端の長さを再確認すると、本番に近い負荷を確かめられます。
生地が滑りやすい場合は締め付けだけで解決しようとせず、指定された方法で結び直すか、管理者へ交換を相談し、競技規則に反するテープ、金具、安全ピンなどを無断で追加しないことが重要です。
余った端を処理する
結び目から長い端が垂れていると、腕振りのたびに手へ触れたり、ユニフォームとたすきの間へ入り込んだりして集中を妨げるため、両端の残りを短くそろえておく必要があります。
ただし、端をほとんど残さず結ぶと、生地が滑った際に結び目の中へ端が引き込まれやすくなるので、結び目の大きさや布の滑りやすさに応じた余裕を持たせます。
余った部分は結び目に沿わせて平らに寝かせ、装着したときに外側へ飛び出さない向きへ整えると、走行中のばたつきや体への擦れを抑えやすくなります。
家庭用の安全ピン、ホチキス、針金、硬いクリップで端を固定すると、転倒時にけがをしたり受け渡し相手へ接触したりするおそれがあるため、大会側が明示的に認めていない固定具は使用しないでください。
端を切って短くする加工も、あとから体格の異なる選手が使えなくなったり、公式規格や大会の承認条件に合わなくなったりする可能性があるため、チーム所有品であっても管理責任者へ相談してから判断します。
引っ張って確認する
結び終えたたすきは、見た目が整っているだけで完成とせず、輪の左右を持って徐々に力を加える静的な確認と、装着して体を動かす動的な確認の両方を行います。
最初から勢いよく引くと傷んだ生地や通し穴が一気に裂ける可能性があるため、弱い力から始め、結び目の移動、端の引き込み、縫い目の開き、穴周辺の変形を順番に観察します。
次に、実際の走者がユニフォームの上から装着し、腕振り、前傾、方向転換、軽いダッシュを行って、結び目が骨へ当たらないか、輪が肩から浮かないか、呼吸を妨げないかを確かめます。
試走後に結び目が数センチ動いていた場合は、単に締め直すだけでなく、縦結びになっていないか、布がねじれていないか、端の残りが短すぎないか、通し穴が広がっていないかを調べます。
本番用と予備用のたすきを準備できる場合は、両方を同じ手順で確認して担当者が状態を記録しておくと、直前の交換が必要になっても一から結び直す手間を減らせます。
走ってもずれにくい装着の整え方

たすきがほどけない状態でも、輪が大きすぎれば肩からずり落ち、小さすぎれば首や脇へ食い込むため、結び方と同じくらい装着時の長さと位置が重要です。
基本は肩から反対側の脇の下へ斜めに掛け、腕を前後へ振ってもたすきが上腕に絡まず、呼吸や肩甲骨の動きを邪魔しない位置へ整えることです。
チーム内で体格差がある場合は一人だけの感覚で決めず、各走者が試着し、必要に応じて輪の長さや結び目の位置を調整してから最終状態を決めます。
斜め掛けの位置
日本陸上競技連盟の駅伝競走規準では、たすきを肩から斜めに脇の下へ掛けることが示されているため、首だけに掛けたり腰へ巻いたりせず、上半身を斜めに横切る形で装着します。
左右のどちらの肩から掛けるかは大会の指示や走者の扱いやすさを確認しつつ、受け渡しの練習ではチーム内で持ち替え方まで共有し、直前に迷わない状態を作ります。
- 肩の中央付近に布を置く
- 胸の前を斜めに通す
- 反対側の脇の下へ回す
- 首へ布を寄せ過ぎない
- 上腕の外へ垂らさない
- 背中のねじれを直す
肩側の布が首へ寄り過ぎると呼吸時や腕振りで擦れやすく、外側へ寄り過ぎると肩先から落ちやすいため、鎖骨と肩先の間で安定する位置を試走しながら探します。
装着後は前面だけでなく背面もチームメンバーに見てもらい、たすきが背中でねじれたり、結び目がユニフォームのしわへ引っ掛かったりしていないかを確認してください。
結び目の置き場所
結び目の位置は、脇の真下、鎖骨、背骨、腰骨など動きや圧迫が集中する場所を避け、体へ強く当たらず手でも確認しやすい位置へ調整するのが基本です。
一般には脇からやや下の腰付近へ結び目を落ち着かせると、肩や胸の動きを妨げにくくなりますが、体格やたすきの長さによって当たり方が変わるため、全員に同じ位置が適するとは限りません。
| 結び目の位置 | 起こりやすい問題 | 調整の方向 |
|---|---|---|
| 首に近い | 擦れや圧迫 | 肩の外側へ離す |
| 肩の頂点 | ずり落ち | 胸側へ少し移す |
| 脇の真下 | 腕振りで接触 | 腰側へ下げる |
| 腰骨の上 | 硬い結び目が当たる | 前後へずらす |
| 背中の中央 | 外す際に届きにくい | 体側へ移す |
結び目をユニフォームやランニングパンツの内側へ軽く収める方法が紹介されることもありますが、深く挟み込むと中継前に外しにくくなるため、練習で滑り止め効果と取り出しやすさを確かめます。
硬く大きな結び目がどの位置でも痛む場合は、我慢して走るのではなく、結び方を平らに整え直し、輪の長さや端の重なりを見直して、必要なら状態の良いたすきへ交換します。
体格に合わせる
同じたすきを複数の走者でつなぐ駅伝では、細身の選手に合わせて輪を小さくしすぎると体格の大きな選手が窮屈になり、大きな選手に合わせすぎると小柄な選手の肩から落ちやすくなります。
全員が試着できる場合は、最も小柄な選手と最も体格の大きな選手を含めて装着し、深呼吸、腕振り、前傾姿勢を行っても圧迫や大きな緩みがない中間の長さを探します。
目安としては、通常の姿勢で布と胸の間へ手のひらが無理なく入る程度の余裕を残しつつ、軽く跳んでも肩側の布が大きく浮き上がらない状態を目指します。
冬季に長袖や防寒用のインナーを着る大会では、薄着で調整した輪がきつくなる可能性があるため、本番で使用するユニフォームと同じ重ね着で確認することが欠かせません。
どうしても一つの長さで全員に合わない場合は、勝手に金具や安全ピンを追加するのではなく、主催者へ調整方法や予備たすきの使用可否を問い合わせ、認められた範囲で対応します。
中継で慌てない外し方と渡し方

駅伝のたすきは、ほどけないように固定するだけでは不十分で、前走者が走りながら安全に外し、次走者が確実に受け取り、速やかに斜め掛けできることまで含めて準備する必要があります。
中継直前に結び目そのものをほどくのではなく、輪の形を保ったまま頭と腕から外して手にまとめるため、適切な輪の大きさと事前の動作練習が受け渡しの安定につながります。
公式規準に加えて各大会独自の中継方法や待機位置が示される場合があるので、大会要項、競技注意事項、当日の役員の指示を優先してください。
外し始める時期
前走者は中継所へ入ってから急にたすきを外そうとすると、疲労した状態で腕や頭に引っ掛けやすいため、十分に手前から中継の位置を意識して動作へ移ることが大切です。
2026年度の日本陸上競技連盟駅伝競走規準では、前走者がたすきを外す時期は中継線手前四百メートルからをおおよその目安としていますが、実際には大会ごとの競技注意事項や現場の指示を確認します。
- 中継所の位置を早めに確認する
- 周囲の走者との距離を見る
- 呼吸を乱さず肩から外す
- 腕を輪から順に抜く
- 輪の中央付近を手で持つ
- 端や結び目を垂らさない
外したたすきを細かく折り畳んだり結び目を握り込んだりすると、次走者が輪を見つけにくくなるため、輪の中央付近を持ち、受け取った側がすぐ広げられる形を保ちます。
たすきを外した後も中継線まで距離がある場合は、腕振りを妨げない位置で持ち、地面へ触れさせたり手首へ何重にも巻き付けたりせず、確実に手渡せる状態を維持します。
受け渡しの動線
日本陸上競技連盟の規準では、中継線から進行方向二十メートルの間で前走者から次走者へ手渡すことが求められ、中継線の手前から投げ渡す方法は認められていません。
受け渡しの失敗は結び方よりも、前走者と次走者が互いに逆側へ動いたり、次走者が早く走り出しすぎたりすることで起こりやすいため、進入側と受け取り側の立ち位置を事前に決めます。
| 場面 | 前走者の行動 | 次走者の行動 |
|---|---|---|
| 接近前 | 相手の位置を見る | 中継線より前方で待つ |
| 接近時 | 進入方向を保つ | 半身で手を出す |
| 受け渡し | 輪を手渡す | 輪の中央をつかむ |
| 受け渡し後 | 速やかにコース外へ出る | 前方を見て走り出す |
| 装着時 | 後続の妨げを避ける | 走りながら斜めに掛ける |
複数チームが同時に中継所へ到着する状況では、相手の名前を呼び続けながらも急な横移動を避け、役員の誘導と周囲の選手を見て衝突しない動線を選びます。
受け渡しだけを静止状態で練習するのではなく、前走者が疲れた速度で進入し、次走者が加速しながら受け取る状況を再現すると、声掛けの時期や手を出す高さを具体的に調整できます。
受け取った後の装着
次走者はたすきを受け取った直後に立ち止まって完全に整えようとすると、後続選手との接触やタイムロスにつながるため、進行方向へ走りながら輪を確認して斜め掛けします。
最初に輪の開いている部分へ片腕を入れ、続いて頭をくぐらせて反対側の肩へ布を乗せると、たすきの形を保ったまま短い動作で装着しやすくなります。
結び目や端だけをつかんで受け取ると輪が折れ重なり、どこへ腕を入れるのか分かりにくくなるため、練習では受け取る位置をたすきの中央付近にそろえます。
2026年度の日本陸上競技連盟駅伝競走規準では、次走者がたすきを掛ける時期は中継後二百メートルまでがおおよその目安とされているので、長時間手に持ったまま走らず早めに正しい装着状態へ戻します。
装着後は肩と脇の位置を一度手でなぞり、ねじれ、首への食い込み、腕への絡みがないかを短時間で確認し、異常があれば周囲の安全を見ながら走行を続けられる範囲で整えます。
失敗を防ぐ事前準備と大会ルール

たすきのトラブルは当日の結び方だけでなく、古い生地の摩耗、雨や汗による滑り、体格に合わない長さ、ルールの確認不足など、事前準備の段階で見落とした要因から起こります。
特に正式な競技会では、たすきの寸法、持ち込みの承認、装着方法、中継区域などが定められているため、普段のリレーマラソンで問題なかった方法をそのまま使えるとは限りません。
本番前にはたすきの状態と動作をチーム全員で確認し、担当者だけが結び方を知っている状態を避け、交換や結び直しが必要になった場合にも対応できるようにします。
規則を確認する
2026年度の日本陸上競技連盟駅伝競走規準では、たすきは布製で長さ一メートル六十センチから一メートル八十センチ、幅六センチを標準とし、肩から斜めに脇の下へ掛けることが示されています。
同規準では、たすきを前走者と次走者の間で必ず手渡すことや、チームがたすきを持参する競技会では事前に大会本部の承認を得ることも示されているため、結び方以外の条件も確認が必要です。
| 確認項目 | 標準的な内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 素材 | 布製 | 大会指定品を優先 |
| 長さ | 一メートル六十から八十センチ | 標準値として確認 |
| 幅 | 六センチ | 標準値として確認 |
| 装着 | 肩から脇へ斜め掛け | 手持ちのまま走り続けない |
| 中継 | 二十メートル内で手渡し | 投げ渡さない |
| 持ち込み | 事前承認が必要 | 大会本部へ確認 |
駅伝競走規準は基本となる内容ですが、地域大会、学校行事、リレーマラソンでは独自の寸法や中継方法を採用している場合があるため、最終的には参加する大会の要項と競技注意事項を優先します。
疑問が残るときは、自己判断でたすきを縫う、切る、接着する、金具を付けるといった加工を行わず、主催者や審判担当へ事前に問い合わせて認められる方法を確認してください。
予行練習を行う
結び方を一度確認しただけでは、疲労した状態でたすきを外したり、走りながら受け取って掛けたりする動作までは身につかないため、本番と同じ順番で予行練習を行います。
練習では全力走だけを繰り返す必要はなく、最初は歩行、次に軽いジョギング、最後に中継所へ進入する速度へ段階的に上げると、結び目や動線の問題を安全に見つけられます。
- 全員がたすきを試着する
- 結び目の形を互いに見る
- 百メートル程度を試走する
- 走りながら外す練習をする
- 中継区域を再現する
- 名前を呼ぶ声掛けを決める
- 受け取り後の装着を試す
- 予備たすきも確認する
スマートフォンなどで中継動作を横と正面から撮影すると、次走者の背中側へ前走者が入り込んでいないか、手を出す位置が低すぎないか、たすきが地面近くまで垂れていないかを客観的に確認できます。
練習後はうまくいかなかった人だけを責めるのではなく、輪の長さ、声掛け、進入方向、待機位置のどこに原因があったかをチームで整理し、誰が走っても再現できる手順へ修正します。
当日の状態を点検する
前日に問題がなかったたすきでも、保管中に結び目が緩んだり、荷物の下で折れ癖が付いたり、雨や汗で生地の滑りやすさが変わったりするため、当日の招集前にもう一度点検します。
特に通し穴の周囲、端のほつれ、縫い目、結び目の内側は傷みが隠れやすいので、明るい場所で表裏を確認し、指で軽く広げたときに裂け目が進まないかを見ます。
雨天時は濡れた布が重くなって肩から滑ったり、結び目が締まり過ぎて硬くなったりする場合があるため、本番と同じユニフォームの上から装着し、短い試走で感触を確かめます。
結び目が緩いと感じても、招集後やスタート直前に無断で安全ピンやテープを追加すると規則や安全面の問題が生じる可能性があるので、まずチーム責任者と大会役員へ相談します。
点検を担当者一人に任せず、結んだ人、実際に走る人、第三者の三者で確認すると、結び方の思い込み、装着感の違い、外観上のねじれをそれぞれの視点から発見しやすくなります。
確実な結び目と練習が安心して走る土台になる
駅伝のたすきをほどけにくくする基本は、通し穴がある場合は端を穴へ通して抜け止めの結び目を作り、穴がない場合は二回目の上下を逆にした本結びで両端をつなぎ、完成後に端の抜けと結び目の移動を確かめることです。
ただ固く締めるだけでは、布が丸まって体へ当たったり中継前に扱いにくくなったりするため、結び目を平らに整え、余った端を適度に残し、腕振りや軽い走行を行っても位置が変わらない締め加減を探してください。
完成した輪は肩から反対側の脇へ斜めに掛け、結び目を首や脇の真下、腰骨などへ当てないよう調整し、体格の異なる全走者が本番用の服装で装着できることを確認します。
中継では輪をほどかずに肩から外し、前走者と次走者の間で確実に手渡し、受け取った走者が早めに斜め掛けへ戻せるよう、立ち位置、進入方向、声掛け、受け取る手の高さまで繰り返し練習することが重要です。
正式な競技会では日本陸上競技連盟の駅伝競走規準だけでなく、各大会の要項や競技注意事項が適用されるため、持参するたすきの加工や補助具の使用を自己判断せず、主催者の説明と当日の役員の指示を優先して準備しましょう。




